はじめに
今回私は、2025年2月16日に開催された「そのトレカ、本物?トレカ真贋セミナー(主催:相模原市・相模原市教育委員会)」に参加しました。
Yahoo!Japan 記事
講師は株式会社Arsales(ARS鑑定)代表取締役の宮澤 綾氏。
セミナーではトレカ真贋関係の話題がメインでしたが、ARS鑑定の現場や内部プロセス、新型(薄型)ケースのお話もありました。
今回はそのことについてまとめました。
鑑定方法とプロセス これまでの鑑定枚数
まずARS鑑定では、数十万種類を超えるカードの資料を保有し、すべての年代のカードに関する特徴をデータ化しているそう。
鑑定の際は本物のカードを基準に、以下の工程で真贋鑑定およびグレーディングが行われているようです。
1 AIによる初期判別
AI技術を活用し、初期判別
2 専用の機械により、傷の有無や位置を確認
3 専門の鑑定士による判別(依頼カードタイトル別)
遊戯王やポケモンカードゲームなど、各タイトルの専門鑑定士が担当
4 別の鑑定士による最終チェック
各タイトルには熟練の鑑定士が在籍しており、長年の経験に基づいた専門的な目利きで、AI技術では判断が難しい領域においても確実に真贋鑑定を行っているとのこと。
熟練の知識と経験値を補完する形で、AI技術も活用しているとのこと。
効率的かつ高精度な鑑定プロセスを実現しています。
なお、2025年2月16日現在までの鑑定枚数(真贋鑑定及びグレーディング枚数)は、783,000枚程度とのことでした。
贋作(偽物)カードの対応 情報共有の体制について
贋作は、AIと鑑定士の目によるチェックで判別され、その情報は社内で共有しているそうです。
例えばポケモンカードの贋作が確認された場合は、ポケモンカード専門の鑑定士だけでなく、他タイトル(遊戯王、ワンピースカードゲームなどなど・・・)の鑑定士等にも共有されます。
これは、偽物の技術は他タイトルにも波及する可能性があるため、社内で情報を共有しているそうです。
なお、2022年のプレリリースから、贋作の持ち込み件数は増加傾向にあり、技術も高度化している状態が示されました。
ARS鑑定ケースのこだわり 偽物について
まずARS鑑定の偽物については現状見たことがないとのことです。
そもそもARS鑑定のケース(スラブ)は、同一のものを模倣するのは非常に困難とのこと。
鏡面磨きを徹底的に行っていたり、金型を磨いて透明感を出しているそうです。(高額なカメラのレンズと同等程度磨いているとのこと)

細部までこだわったケースだと感じました。
新型ケース(薄型)と現行ケースの今後
上記の新型ケースについては、今年度中には告知をだせるかも?とのことでした。
現行ケースの「重くてかさばる」点を改善し、よりコンパクトで薄く小さく。
気軽に鑑定やコレクションを楽しんでいただきたいという気持ちが込められたもの。続報に期待したいですね。
なお、現行のケースは今後も継続される予定とのことです。
まとめ
今回のセミナーでは、ARS鑑定の鑑定プロセスや贋作対策、ケース制作について詳しく知ることができました。
鑑定プロセス
鑑定はAIと鑑定士の多段階チェックで、精度の高い真贋鑑定を実現
贋作対策 情報共有
贋作情報はAI、鑑定士両方の目で判別され、その情報は各タイトルの鑑定士等社内で共有されている
ケースの品質 新型ケースなど
鏡面磨きなど高度な技術を用いたケース製作で、模倣が難しい
また新型ケースは薄型化により、コレクションの楽しみ方がさらに広がる可能性
セミナーに参加し、内部のプロセスや技術、こだわりの情報を聞くことができ、大変有意義な時間となりました。
今後のARS鑑定の動向にますます注目していきたいと思います。
以上、セミナーを受けてのまとめでした。
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